夏の縦走合宿~~北アルプス~~

合宿

8月6日から出発している剣岳山行パーティー(外園・笹瀬・六車・平岩・ジャガー、そして京都府立の西上・丸岡)に、後発の残りのメンバー(石田・酒井・早川・高浜)が合流する形で、8月10日より夏の北アルプス縦走合宿に行ってきました。
意外にも、部員全員で山行に行くのは、新歓の低山合宿以来くらいです。
8月10日の室堂ターミナルでの合流時、「剣岳山行中毎日雨」の報告を受けた時から、思えばその予兆はありました。
今回の合宿、全日程連続10日間雨、を達成いたしました。(笑)P8100096 (640x480)
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10日。台風の影響で結局雷鳥沢にて停滞。
夜中じゅう、風雨でテントが壊れるのを恐れて、足や手でテントを支えながら眠る始末です。P8110102 (640x480)
11日。まだ雨は続きます。一旦室堂に戻ったあと、予報を見ても連日雨だとわかったので、合宿を中止する案まで出ましたが、1回生の早川君を中心とした強い意思により、何とか雨の中、山行に行くことになりました。
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府立大の2名はここでお別れでした。P8110108 (429x322)
雨の中、まずは五色が原まで。歩行中は士気がなかなかあがりませんでしたが、テントを張ってひと段落したころ、雲間から青空が垣間見えると、思わず歓声があがりました。P8110120 (640x480)
12日。越中沢岳、薬師岳と歩を進め、薬師峠にてテントを張ります。個人的に、ほかの部員と比べてこれまでの練習量が圧倒的に少なく、10時間を超える歩行時間にパーティーのペースについていくのに必死でした。足が動かず、意識がもうろうとしながらも、部員に支えられ、必死でくらいついて行きました。
苦労してたどり着いた薬師岳では一時的に天候にも恵まれ、みなで絶景を堪能できました。写真 2014-08-12 13 09 19 (640x480)
13日。黒部五郎岳、三俣蓮華岳、そして双六岳へ。3時に出発でしたが、奇跡的に快晴だったため、降り注ぐ満点の星の光を頼りに草原を歩いていきました。下界では味わえない、山岳部の特権です。写真 2014-08-13 5 08 30 (640x480)
三俣蓮華岳にて、京大山岳部伝統の「エイオー」の儀式をやろうと、部員が三角点に集まると、そこには黒い忌まわしき物体が… なんでもこの「エイオー」の儀式を妨げようと、山頂につく度、下品極まりない行為に及んでいる団体があるようです。許しがたき山への暴挙です。おかげでみなの団結心が一気に高まりました。(笑)  夜、雨がまた降りだします。予定していた槍ヶ岳、穂高岳に行けるのだろうか…不安のなかでシュラフにくるまります。IMG_1542.jpg
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14日。未明3時の出発時、雨はやんでいます。「雨が降り出す前にせめて槍ヶ岳へ!」P8140163 (640x480)
急いで西鎌尾根の方から槍ヶ岳山頂を目指します。3000m級の高さの稜線沿いを歩く際、日本海からの突風に耐えながら一歩ずつ前へ進みましたが、努力むなしく、小屋まで残り1時間ほどというところで雨が本格的に降ってきました。霧がかって景色は何も見えません。 そんな中、小屋につくと僕にとってのサプライズが… 自分のの母校の山岳部もちょうど同じころに槍ヶ岳を目指していたそうで、小屋にて後輩や恩師の顧問の方々と再会しました。彼らはまだ高校生ということもあり、ここまできて山頂は危険なため登頂を断念するとのことでした。彼らの想いも背負って、僕は山頂をめざします。
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結局、山頂でも景色は何も見えずでしたが、部員全員が怪我や疲労を乗り越え、全員で登れきれたことに対して、達成感はひとしおでした。P8140169 (640x480)
天候の影響もあり、穂高は断念。大キレットへのリベンジを誓い、新穂高温泉へと下山します。
高山駅にて、全員で打ち上げをして、駅寝をしたのち、無事、パーティー全員帰ってきました。
総じて、コースそのものはそれほど難易度が高いわけではありませんでした。
それでも、雨にも風にも負けず、京大山岳部部員一人欠けることもなく、全員で合宿を無事終えられた。
そのことが、何より大切です。
9月からはネパール遠征です。
京大山岳部はこれからも前に進み続けます。
文責 高浜

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