御在所 藤内壁登攀

クライミング

記:亀爺

10月に御在所の藤内壁でクライミングをした。

 

行動概要

2021年10月22日:中尾根P4、P3登攀

2021年10月23日:中尾根バットレス 正面ルート4ピッチ登攀

2021年10月24日:前尾根P6~2登攀

 

メンバー・学年(参加日):

CLヒモⅢ(22~24日)、ハクサイⅤ(22日)、ギョーザⅠ(24日)、スナメリⅠ(24日)、亀爺Ⅰ(22~24日)

 

10月22日

8月に前尾根を登って以来の御在所。

駐車場から藤内小屋へ歩く。藤内小屋から眺める藤内壁はいつ見ても素晴らしい。前尾根、中尾根、バットレス、一ノ壁。この景色によって生じるモチベーションこそが僕達を藤内壁に向かわせるのかもしれない。

テント設営後、中尾根とりつきへ向かう。アプローチは中々険しい道だった。山ではアプローチが核心であることは往々にしてあると話して笑っているとP4とりつきに着いた。P4をクラック沿いに登る。ジャミングせずに快適に登れる。2ピッチでP3基部に達する。P3もクラック沿いを楽しく登る。ハクサイさんの調子が悪く、時間も押しているため、P2、P1には登らず、ツルムのコルから下降。2ピッチの懸垂の後、藤内小屋に戻った。

中尾根P4をリードするヒモさん。

 

中尾根P3をフォローする亀爺。

 

P3からツルムのコルへの懸垂下降。

 

10月23日

バットレスとりつきへ向かう。途中で大学山岳部と思われる若者のパーティーに会った。中尾根に登るらしい。若者が元気に登っているのを見るのは嬉しいものだ(言ってることが老人ですね)。

壮大なスラブの基部でロープを結び、正面ルートにとりついた。1ピッチ目はスラブの左側を登る。問題なく終了点に達した。2ピッチ目は右上へ走るバンドのトラバース。難しくはないが、落ちると振り子状にスラブにこすられてボロボロになってしまうだろう。3ピッチ目は平滑なスラブの中央を直登。スラブ上で墜落したくないため、ボルトにスリングをかけてエイドで登った。終了点はしっかりしたボルトが打たれているものの、足元はスラブで、ボルトに体重をあずけるほかない。この場所に長時間いると精神的に疲れた。4ピッチ目はカンテを越えた後スラブを登る。1ピン目をとるまでが怖い。ボルトラダーをエイドで通過し、カンテを越えた先でボルトラダーは途絶えた。ヒモさんはこの先の手に汗握るリードを一撃。強い…。亀爺も何とかフォローし、終了点に達した。振り返るととりつきにデポしたザックが小さい。風が強い。さあ、はるか遠い地面に帰ろう。4ピッチの懸垂で懐かしい地面にたどり着いた。

バットレス2ピッチ目終了点のヒモさん。

 

バットレス2ピッチ目をフォローする亀爺。とりつきにデポした水色のザックが遠く見える。

 

バットレス4ピッチ目をフォローする亀爺。

 

バットレスの下降中、4ピッチ目の懸垂。

 

10月24日

ギョーザ、スナメリが加わり、4人で前尾根へ。P7は昨日会った若者がとりついていたので、とばしてP6から登る。P6のリッジを登り、ロープを出さずにP5を通過。P4は2ピッチ。P3上部は左手のカンテより右手のクラックが面白い。P2でマントルを返すと藤内壁が一望できた。藤内小屋に戻り、テント撤収。3日間の素晴らしいクライミングの余韻に浸りながら下山した。

前尾根P3の登り。左の岩峰がP2。

 

P2を登るスナメリ。

山行から約2ヶ月が経った。バットレスで最後の懸垂を終えて地面にたどり着いたときの安心感はいまだに実感として残っている。それなのに、今はまた登りに行きたいなあと思っている。不思議なものだ。僕はこの先も御在所に行くだろう。

 

 

 

 

 

 

 

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