穂高定着アルパイン

クライミング

おはこんばんちは!9月初週に穂高でアルパインをしてきたので報告します。期間中、大きく天候が崩れることがなく幸運でした。

メンバー:CL ハンケツⅡ、SL DTⅡ、クイニゲⅡ、ヤンバルⅡ

9/3:入山日(京都~涸沢)

4時に京都を出発し、8時半あかんだな着。上高地でOBのPさんにおにぎり三つとゆで卵の豪華な差し入れを頂く。ありがたい。とてもおいしかったです。5セット分の食糧の重みに耐えながら16時半涸沢にやっとこさ到着。

9/4:北穂高岳東稜(涸沢~北穂~涸沢)

3時起き、4時出発。北穂沢のゴルジュを通り過ぎるころには空が白み始め、東稜の背に乗っかると昇りきった朝日と雲海が僕らを出迎えてくれた。岩稜歩きと景色を楽しんでいるとあっという間に大コルに至る。北穂高小屋に着いたのは8時半。なかなかどうして初日にもってこいの楽しいルートだった。

景色を見るためだけにでも行ったほうが良い好ルート。雷鳥にも会えました。

 

北穂山頂にて

 

 

9時半、涸沢に帰還。トランプで暇をうっちゃっていると14時すぎに強めの雨が。今日、前穂北尾根行かずに北穂東稜にしたナイスな判断(運)に我ながら感服。

9/5:前穂高岳北尾根(涸沢~前穂~奥穂~涸沢)

行動時間が長くなるであろうと2時起き、3時発をかます。案の定ではあるが暗すぎてアプローチが難しく、右往左往してなんとか踏み跡を見つけⅤ・Ⅵのコルまでたどり着く。朝日が我々を出迎えてくれた。

なんと美しいグラデーション。冥利。

なだらかなⅤ峰を越えるとⅣ峰に対面する。ザイルを出して攻めるライン取りをしたら楽しそうだが、ここは素直に奥又白寄りに巻きつつ通過する。

岩稜歩き、めっちゃ楽しい。

Ⅲ峰チムニー基部辺りでザイルを出す。DTリード。残置が多く高度感もあまりないが、肩幅より少し狭いくらいの奥行のあるチムニー登りが楽しい。もう1ピッチ、ハンケツリードでザイルを出したが特筆すべきことはない。切れ落ちた稜の高度感と浮石の恐怖を楽しみ頂上に着く。9時。思いのほか早く着いて嬉しいが、ここから奥穂までの、吊尾根の見るからに長い縦走にメンバーの顔は曇っている。

前穂山頂にて

紀美子平まで下るのが億劫だったので前穂頂上からそのまま吊尾根を辿る。奥穂までも予想以上に早く着き、登攀具や共同装備は全て穂高岳山荘にデポし身軽に涸沢まで下山。

この日は大富豪と水平思考クイズに興じる。

9/6:ジャンダルム飛騨尾根(涸沢~ジャン~穂高岳山荘)

2時起き、3時発。登攀具がないためか涸沢から穂高岳山荘まで2時間弱で着く。登攀具を回収しジャンに向かう。一般登山道ながら奥穂からジャンまでもなかなか険しい。αルンゼの下降は浮石、落石に気を遣う。懸垂を交え時間をかけて慎重に下っていく。

計画通り、B尾根基部からC尾根に向けてトラバース気味に登る。切れ落ちた尾根でありながら歩きやすく、景色を楽しめる快適爽快な登攀が続く。

T2基部、電工クラックでザイルを出す。スラブも一瞬だけ登場し地味ながら面白いピッチ。しばらく歩き、T1直下で再びザイルを出す。ここはノーザイルでもいけただろうし、メンバーもノーザイルで良いと言っていたが無理を言って一応ザイルを出した。2ピッチ登って頂上直下に。ジャンダルム山頂には例の天使が行方不明で少し残念。ハーネスをジャラつかせ、かなり悪目立ちをしながら穂高岳山荘まで帰る。

この日も飽きることなく大富豪に水平思考ゲームをする。

9/7:ジャンダルム北面T1フランケ(穂高岳山荘~ジャン~横尾)

4時起き、5時発。昨日と同じ道をロバの耳とのコルまで辿り、そこから一般道を外れてセマ谷へ入る。バンドに踏み跡が濃く、歩きやすい道が取付きまで続く。道中、ヘリの残骸のようなものを発見し緊張が高まる。壁の直下で計画の登攀ラインを見失い、予定より右寄りから取付く。

大体、赤線を登攀したと思われる。

1ピッチ目、ハンケツリード。濡れた草付き、浮石だらけの脆いクラック、支点のとれない草付きと泥のフェースという内容。いやらしくて嫌いな感じだったが、こういうところのリードが確実にできるようになると強くなれると思った。

2ピッチ目、DTリード。相変わらず彼のリードするピッチをフォローするのは怖い。凹角をズリズリ登り最後にハングを越える。ハング越えはクラックにジャミングしてマントルを返せばよいのだが、下は切れ落ちているわ、泥のついたシューズが信用できないわでフォローなのに躊躇してしまった。

3ピッチ目、ハンケツリード。ハングを右から越え、草付きを少し登り、凹角に侵入。が、凹角内部に信頼できる支点が取れそうになかったのでクライムダウンして凹角の右側のフェースを登ることに。右側が階段状になっているが敢えてクラックの走る厳しそうな左側を登る。少しだけ楽しかった。T1の右肩辺りに出たので1ピッチ出して頭に出る。そのまま登山道に合流し勢いのままに横尾まで下山。

9/8:下山日(横尾~京都)

遅起きして8時出発。徳澤ではカラフェスが開催されており、いろんな企業から試供品がもらえた。ラッキー。だらだら上高地まで歩く。上高地では再びOBのPさんにおもてなしを受ける。シャワーを浴びさせてもらい、素麺まで頂いた。厚かましい僕らはおかわりまでしてしまった。Pさん、本当にありがとうございました!

最後に

二回生オンリーの長期山行は初だった。同回生だけだからダレて計画を完遂することができないんじゃないかと不安だったが、何とか士気を維持して完遂できて安心した。

楽しい山行にしてくれたメンバー、Pさん、お天道様に感謝したい。

 

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