年末年始スキー合宿

山スキー
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2024-2025にかけて、京大笹ヶ峰ヒュッテにてスキー合宿を行ってまいりました。

やはりヒュッテは最高!!何度でも行きたいですね。

昔のルーム日誌を見ていたらヒュッテから練習のためにゲレンデへ行っていた記録を見たのですが、まじっすか、、遠くないですか?

頚城の良い景気。正月にふさわしい。

夜も行動しますが、、、入山はひどいことに

12月29日~30日(入山)

 乗鞍での練習を終え、夜9時より入山を開始する。当初想定では去年の経験から3時間でヒュッテへ着くだろうと予想をし、到着予定時刻は11時か12時だろうとみんなで予想しあっていた。それがまさかの翌日11時になるとは、、登りはじめすぐにラクガイの靴のサイズがあっていないらしく集団から大きく遅れる。そこで、第1集団(James、食い逃げ、ポンティ、マウンティ)と第2集団(ドロップ、ラクガイ)に分かれて登ることに。スキー場を超え林道に入ったあたりでどうやら12時につくことは不可能であることを互いに悟る。第1集団はそのままヒュッテを目指して進み続けたが、第2集団は翌1時ころにこれ以上の行動は夜にする必要がないと考え、どうせすることとなっていたビバーク訓練を兼ねて雪洞で止まることに。30分ほどで大人二人が入口へ向けて縦に寝れる程度の雪洞を掘り3時間ほど仮眠をとった。翌朝起きて行動を開始したところで第1集団から電話が。なんと第1集団は寝ずに行動を続けたのにも関わらず、新雪のラッセルがひどく6時半までかかってしまったらしい。当初の計画を大幅に遅れ、平年並みであるという雪の多さに驚いた。ラクガイはサイズのあっていない靴とビンディングが壊れかけの板でなんとか気合でヒュッテまで歩き切った。

最高の滑りを見せるJames

うまくなってるな

12月30日(三田原)

入山に考えられないほど時間がかかったが、天気は久しぶりの快晴である。このチャンスを逃すわけにはいかない。ドロップとJamesは明日の下見を兼ねて三田原を上り始める。やはりラッセル量も多く上るのに存外時間がかかり、明日ピークを踏むのは不可能であると悟る。BCは積雪や天気のコンディション次第で行動が大きく変わるということを痛感した。良い天気で気温も氷点下前後とあたたかかったせいか、滑り始めると雪は水分を含んだ重めのパウダーになっており足は重い。まずは前哨戦ということで微地形の谷をすべり、木に翻弄されながらも楽しく下っていく。林道間近で上記のヒヤリハットが発生し、滑走順序とリグループを考慮するのを怠っていたと反省する。

 

12月31日

 やっと一晩まともに寝れて全員元気になり、5名で入山する。午後から冬型で天気が悪くなる予報であったため、10時を目安に引き返すことを決め登り始める。昨日トレースをつけたおかげで楽ではあるが、傾斜が急なところはラッセルして緩いところに道をつけて登ることに。早々にポンティのシールがはがれテープで補修をした。シールが板に比べ小さすぎるのではなかろうか。今回はシールのミスが多い。昨日の到達点を超えてからは比較的傾斜が緩くなり5人でラッセルを交代しながら進む。10時前にマウンティが左ひざの痛みを訴え、今日は無理する必要がないと判断し、ここから滑走することに。登ってきた道を引き返しスキーした。昨日より気温も低く、圧密が進み雪がしまっており気持ちの良いパウダーだ。James、食い逃げは相変わらずうまい。ポンティは昨年からの成長著しく、こけながらもしっかりと滑り切った。マウンティも乗鞍の時に比べ転ばずにどんどん滑れるようになっていた。この調子で皆経験を積んでいこう

マウンティは登りの体力ついてきたな

滑りも成長中

1月1日

 寝正月を希望している食い逃げを無理やり連れだすことに成功したパーティーは、足早に尾根を上っていく。昨日の降雪は40㎝程度ですべてのトレースが消え去っている。まだ雪も若干ちらついており初日の出を拝むことはできなった。良いペースであることを自覚しながら昨日の到達点を超え頂上まで順調に抜けきった。ここ3日間ピークを踏めていなかったので、感動もひとしおだ。残念ながら妙高山は高雲っており見ることはできなかった。西面よりも上ってきた南面のほうが樹林が少なく、そちらを滑ることとした。南面は昨日の西風により新雪が吹き飛ばされているところもあり雪崩リスクは少なそうだ。スキーカットを入れたのち新年初BCの開始である。樹木のないオープンバーンに適度なパウダーが積もっており、最高という言葉以外では表すことはできない。高度を落とし木が出てきてからも、それはそれで楽しい。400mほど降りたところで、もう一度上り返さないかと提案したが、さすがに食い逃げに断られてしまった。その後、さらに高度を落とすと斜面が緩やかになってきて積雪深も増してきたために東の涸沢に移動することに。沢地形と雪がついた木々が美しい。沢特有の段差のある斜面を滑り調子に乗って進んでいたら堰堤にぶち当たり、えっさほいさと階段登降で沢を離脱し下山した。経験した中で一番のコンディションだった。

後半組登場!DTよいね

のぼりますよぉ

1月2日

 後発組と一緒にスキーへ行く予定だったが、深夜から運転し続け夜通しあるいた彼等はキレていたため入山あきらめ。雪がしまっていても4時間は普通にかかるようだ。

 午後に雪崩捜索訓練をスキー板をはいておこなった。全員で等間隔で下へ探しながら降りていこうと考えていたが、スキー技術のあるものが先行して捜索を行うこととなった。技術に差があることを考慮しつつも、全力で急いで行いたい。

 

1月3日

 準備にかかる時間も短くなり存外早くヒュッテを出ることができた。雪も年末までの降雪が圧密、焼結が進行してかなりしまっている。その上に昨日の降雪の約15㎝がのっている状態である。よって今までで最もラッセルのスピードが速かった。山麓パーティーも順調に進んでおり、James、食い逃げ、マウンティの実力も加味して全員で山頂へ行っても問題なく、むしろ心強いと判断し上ることに。するすると山頂へ着いた。日の光も時折雲間から覗き気分が良い。ピットチェックをしたのちに南面を滑走。気持ちが良すぎる。経験した中で一番のコンディションだ。スキー初めの判決も超うまい。DTも物おじせず滑る。バイデンは10年ぶり2回目くらいのスキーの中、半分ボーゲンのような形でターンもこなし、転んでもすぐ起き上がる。体力は滑走技術をも上回る。200mほど降りたところで、ぜひ上り返そうと提案し、それが通った。ありがたい。1回生も遅れはするが、登りがだいぶうまくなってきている。二度目の滑走もただただ楽しいばかりである。全員だんだんと上達している。林間ゾーンではピッチを細かく切り見失わないように注意しながら降りた。

 3時ごろより雪洞、イグルー作りを開始。1時間15分で3人が十分に寝られる広さの雪洞を掘りおえた。天井が地面に近くなってしまったので、もう少し下へ掘ってもよかったかもしれない。ちなみにイグルーは大きく作りすぎて完成を見なかった。9時より6時間のビバーク訓練を開始。

登りは楽しい

にしんえびてんそば。うま

1月4日

 ビバーク開けであったのと、悪天候であったため大人しくヒュッテで食料、酒処理。マウンティのあだ名はここで決まった。

 

1月5日

 合宿最終日。天気は本合宿一番の快晴である。新雪は20㎝程度で、その下はかなりしまっている。弱層、スラブもなく雪崩リスクは少なそうな最高のコンディションである。朝早く起き準備をするのにも慣れてきて、朝から無風の星空の下、三田原斜面を登り続ける。全員スキーでの上りに慣れてきてスピードが速くなる。1回生を待つようなタイミングもなくなりラッセルする2回生を追い立てる。日が昇るころにはすでに標高2000mを超えており、富士山含めた遠くの山々が朝焼けに染まる。周辺の頚城山塊も大変美しい。予想以外のタイムで山頂につくと、ご来光に迎えられ来年の年賀状写真をたくさん収める。ヒュッテ迄見渡せるほど視界が良く、テンションがぶちあがり下まで颯爽と降りて行った。全員スキー技術がかなり上達し、滞りなく下山した。冬山の良さを1回生にも見せることができてよかった。

三田原滑り

 ヒュッテからの下山は林道最高標高地点まで1時間ほど、そこからはトレースも増え、スキーで滑走し一瞬で下まで降りることができた。入山の悪夢のような出来事は何だったんだ。

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