こんにちは、3回の小林です。
ものすごく遅くなりましたが、2018年9月の北アルプス縦走の報告をします。いまさら感がありますが。。
メンバー:小林(Ⅲ)、川畑(Ⅲ)
日程:2018 9/6~9/14
9/6 親不知~栂海山荘
9/7 沈
9/8 栂海山荘~朝日小屋
9/9 朝日小屋~雪倉岳避難小屋
9/10 沈
9/11 雪倉岳避難小屋~唐松山荘
9/12 唐松山荘~五竜山荘
9/13 五竜山荘~種池山荘
9/14 種池山荘~扇沢
9/5
9/3に入山する予定だったが、4、5にかなり大きい台風が来るとのことだったので台風が行ったあとの6日に入山することにした。結局4日の夜に通り過ぎて行ったので5日に入山できたなと。難しい。本来は上高地まで行く計画だったのだが、入山日を遅らせたことで予備日が1日に。まあ、上高地まで行くのは厳しいだろう。行けるところまで行こう。入山前からモチベーションが若干下がっていたがこればっかりは仕方ない。
親不知まで電車で行き、若干の雨の中登山口まで1時間ほど歩く。
登山口前のホテルのおじさん曰く、前日の台風で朝日小屋の貯水タンクか何かがとばされたらしい。3日入山はやめといてよかった。
登山口で天気を確認したところ、6日はいいが7,8と悪そう。できることなら6日のうちに朝日小屋まで行きたいが、コースタイム20時間はおそらく1日では無理だろう。ただ、可能性に期待して翌日は0:30出発にする。
9/6
晴れ
0:30 親不知登山口出発
2:00 入道山
2:10 二本松峠
2:45 林道横断
4:10 坂田峠
6:55 白鳥山荘
11:10 栂海山荘 計:10時間40分
予定通り0時起床、0:30出発。大型トラックの交通量が多くほとんど寝られなかった。ただ、前日まで3日間寝て過ごしたのでそんなに眠気はない。
この時間に行動するのは初めてだったが、標高が低いためか蛾がすごい。飛んでいる分には別にいいのだが、顔にぶつかってきてうっとうしい。ライトをつけると蛾がぶつかってくるし、ライトを消すと歩きにくいしでいろいろと消耗した。
標高が上がっていくと蛾もいなくなっていった。下の方は木が茂っていてわからなかったがひらけてくると月がきれい。蛾がいなかったらこの時間帯の行動は意外と楽しい。カモシカ山行もいいかもしれない。
白鳥山荘についた時点ではまだ体力が残っており朝日小屋まで行けるかもしれないなと思っていた。が、黄連の水場をこえた辺りから急にしんどくなってきた。8時間以上行動するときはペース配分が本当に大事だ。最後の1ピッチはゆっくりゆっくり行ってもらった。
11:10栂海山荘着。疲労度的にこのあとさらに10時間近く行動するのは無理だろう。少し早いが栂海山荘で泊。なんのために早起きしたのかよくわからなくなってしまった。
休んでから水場まで水を汲みに行く。山荘から往復で30分くらい。アップダウンが多く若干遠い。黄連の水場で汲んでこればよかった。
栂海山荘はほとんど電波は入らないがたまに小屋の前で入る。ドコモは入るらしい。
9/7
雨、14時ごろから晴れ
沈
7日も8日も悪そうなので、7日は休んで8日に朝日まで行くことにする。1日寝る。
朝は風雨。13時頃から雨が弱まり、14時頃から晴れた。ガスってはいるが景色がいい。約1日半寝ているので体力も回復。早く行きたくてうずうず。
9/8
小雨、ガス時々雨
4:00 起床
5:20 出発
8:00 黒岩山
10:10 アヤメ平
11:35 吹上のコル
12:10 朝日岳
12:45 朝日小屋 計:7時間25分
明るくなってからの5:20出発。辺り一面真っ白。風雨の中行動。途中水を汲んでいく。
ガスっていて真っ白だったが、黒岩平付近はひらけていてきれいそうだった。あれはあれできれいだったが、天気のいい時に歩きたかったな。登山道はところどころ沢になっており、池の中に沈んでいるところもあった。頑張ってはいたが登山靴の中にも浸水していく。これはなかなか乾かないだろうな。
視界ゼロの朝日岳でエイオー。あれは二人でするものじゃない。が、何もしないのもむなしいのでエイオー。
なぜか時間読みよりかなり早く朝日小屋に着いた。雨が弱まった瞬間を見計らってテントをたてる。全身びしょぬれのため空焚いて乾かす努力をした。
9/9
風雨、6:30~8:00頃一時晴れ
3:30 起床
7:10 出発
8:30 水平道出合
11:25 雪倉岳
11:50 雪倉避難小屋 計:4時間40分
朝晴れるとよんで3:30起床。風が強いだけで雨はそんなに降ってなさそうだったので出発の準備をする。が、テント以外パッキングして靴を履いたところで雨が強くなってきた。一瞬でべちゃべちゃになり一旦テントへ。しばらく待機。
6:30頃まで風雨。そのあとくらいから晴れ間が見えてきた。朝日小屋の人たちがラジオ体操をしている。今のうちと準備して出発。ちょっと青空も見えた。晴れ間が見えるとテンションがあがるな。
8時頃まで束の間の晴れが続いたが、すぐに雨。雪倉岳付近の特に西側は風が強くちょっとずつしか進めない。東側の風がないところでは余裕で白馬まで行ける気がしていたが、風が強まるとしんどい。白馬までも稜線が続くことを考えるとやはり無理だと思い、この日は雪倉避難小屋までとする。
雪倉岳でも風雨で真っ白の中エイオー。なんとなく達成感はあった。
避難小屋にはカナダ人の先客がいた。All English。英語力が試されたが、多分半分くらいしかわからず半分も伝わってなかったかも。。ただなんとなく楽しかった。電波は入らない。
9/10
風雨、昼一時風弱まる
沈
朝から風、雨強く沈。テントをたててテントの中で装備を乾かす。シュラフ、テントはだいぶ乾いたな。
この天気の中2人避難小屋に来た。一人は不帰岳の避難小屋から。
もう一人は私たちと同じルートで朝日小屋から。なんと彼も太平洋を目指すらしい。避難小屋で少し休んで先へと進んで行った。後で聞いた話ではこの日天狗山荘まで行ったらしい。あの天気ですごいな。
9/11
朝雨、5時頃から晴れ
3:45 起床
5:40 出発
7:45 白馬岳
8:00~9:00 白馬山荘
10:35 白馬鑓
11:20 天狗山荘
12:45 不帰キレット手前のコル
13:20 一峰
14:10 二峰北峰
15:20 唐松岳
15:50 唐松岳山荘 計:10時間10分
この日だけは晴れると前々から聞いていたので5時出発のつもりで3:45起床。待ちに待った晴れ!と思いきや、朝は雨が降っていたので少し様子を見て5:40発。
しばらくはガスっていたが、三国境手前のコル辺りから見晴らしがよくなってきた。久しぶりの好天中の縦走。やっぱり縦走は天気が良くないと。
ペースが速く2ピッチで白馬岳へ。もう少し人がいるかと思ったが白馬山荘まで誰にも会わなかった。白馬岳にも誰もいなかったのでエイオー。今山行初の白くないピーク。
白馬山荘で、まだ濡れていた靴と靴下を少し乾かし1時間ほどの大休憩。気持ち乾いたかな。太陽は偉大だ。このときは天狗までのつもりだったのでのんびりしていた。
その後もペースが速く2ピッチほどで白馬鑓。そこで電波が入ったので天気情報を確認すると11日はこのあともずっと晴れ、12日は少し崩れそう。この情報から11日中に不帰キレットをこえて唐松に行くことにした。
天狗の大下りは少し怖かった。重荷だと下りが特に怖く感じる。
天狗の大下りを下り終えると不帰キレット。大キレットはすでにあきらめているため、今山行のメイン。1峰は何もない。コルに出ると2峰に圧倒された。鎖場の連続。ホールドもたくさんあり全然問題はないが荷物が重く段が高くしんどかった。難しくはないが高度感があるため緊張する。このコルから2峰北峰ピーク間だけが緊張する鎖場だった。2峰南峰からはトラバースが続き唐松岳まではすぐだった。
唐松からも360°眺望できた。少し雲はかかっているがすごくきれい。ここでもピークに立った時は人がいなかったためエイオー。本当に人が少ない。ちょっと休憩して山荘へ。
テン場は下の方しか空いてなかったが、テン場からの眺めは最高。立山連峰が見えた。
9/12
晴れ、15時頃からガス後小雨
6:20 起床
9:10 出発
11:20 五竜山荘 計:2時間10分
午後から天気が崩れそうとのことなので五竜まででとまることにする。
12時までに五竜山荘につければよいので、ゆっくり起きてゆっくり朝食をとりゆっくり準備した。こんなにゆっくりしたのは初めてかも。9時頃出発。
五竜山荘までは大体2時間。唐松を出てすぐの鎖場は若干緊張した。やはり下りは怖い。
途中で川畑が膝の痛みを訴えた。前日の天狗の大下りのせいか、マットのせいかで膝を痛めたらしい。踏み込む際に足に力が入らないらしく、階段がしんどそうだった。とりあえず今日は短いので五竜まで頑張ってもらう。
偽ピークに何度も騙され五竜山荘へ。期待する分遠く感じる。
11:20五竜山荘着。まだお昼前なのでのんびりする。この間に膝を休められたらいい。このときはまだまだ天気が良く五竜岳もよく見えた。この後五竜岳を拝むことはなく、このときが見納めだった。天気予報通り、15時になると一気にガスに覆われた。本当に15時まで持つなら冷池山荘くらいまで行けたかも。。まあ結果論。
9/13
朝小雨、ガス時々小雨
2:30 起床
3:40 出発
4:40~5:05 五竜岳
7:00 北尾根の頭
7:30 コル
8:40 キレット小屋
11:00 鹿島槍南峰
12:20 冷池山荘
14:30 種池山荘 計:10時間50分
朝からずっとガス。テント撤収時から何も見えず。五竜登頂時に明るくなってほしくて4時出発のつもりが、準備にそんなに時間がかからず3:40発。
真っ暗かつ真っ白。何も見えず、足元しか見えず、ただ道らしきところを歩き続けた。もうすぐだと思ってからが長い。ゴールが見えないのはなかなかつらい。川畑の膝の調子も悪いのでゆっくり行く。エアリア通り1時間で分岐へ。
ザックを下ろしピークまで行きエイオー。さすがに誰もいない。しかし何も見えない。往復10分くらい。この後は急なくだりが続くので明るくなるまで15分ほど待機。テン場をもう少し遅く出ればよかった。
ヘッドライトがなくても歩けるくらいになってから再出発。途中、雷鳥がたくさん行く手を塞いでいた。ピヨピヨ鳴いていた気がしたが気のせいか。遠くから聞こえる気もしたが、雷鳥の心の声のような、裏声のような、深いところから出しているような気もした。どうなんだろう。
徐々に鎖が出てきて若干緊張する下り。G4、G5のあたりが個人的には一番怖かった。登りで行くか下りで行くかにもよると思う。コルからは鎖付きの登りが連続。緩斜でホールドもたくさんあるが、高度感もそれなりにある。
登ってトラバースしてを繰り返しているとといきなり目の前にキレット小屋が現れた。思っていたより大きい。キレット小屋で休憩中にガスがはれてきた。ずっと晴れているよりもガスっててガスがはれた時の方がありがたみがあってきれいに見える。ずっと晴れててくれるのが一番だけど。
八峰キレットは、キレット小屋から登ってすぐのところの梯子が若干高度感があるくらいで、あとは特に何も感じなかった。
鹿島槍北峰には行かず南峰へ。上部は普通の砂岩交じりの登り。北峰手前辺りから再びガスってきた。この日はこのあとずっとガス。普通の登りになってから意外と遠かった。
南峰には人がいたため、エイオーは自粛。ここまで大きいピークではやってきていたのでやりたかったが、拒否された。
南峰からは緩い下り。ここもうっすらガスがはれなんとなくきれいだった。ここまでずっとガスだと、本当にちょっとした晴れ間でもすごくきれいに見える。
樹林帯に入り冷池山荘へ。そのまま爺ヶ岳中峰には寄らずトラバース道で種池山荘へ。最後の緩い下りが長く感じた。
14:30種池山荘着。久しぶりに平らで心地いいテン場だった。
9/14
雨後ガス
4:00 起床
8:20 出発
10:30 扇沢 計:2時間10分
前日の予想では14日はまだ天気が持ちそうだったので、針ノ木まで行こうと思っていたが、寝坊かつ雨。
とりあえず朝食をとり6時まで二度寝。もう一度天気図を確認すると14、15と行動はできるがよくない天気が続きそう。
船窪まで特にめぼしいところもなく、天気がいいなら行きたいと思っていたので、雨が降っていたら萎えてしまった。ここで降りると負けた気しかしないだろうと思ったが、負けてしまった。
今回は天気に恵まれず、途中で降りてしまったのでちょっと悔しかったが、次は逆ルートでぜひリベンジしたい。
ちなみに、このあと信濃大町から伊那まで歩き、南アルプス縦走に合流して、畑薙ダムから大浜公園まで歩いた。途中、ちょっとずるしたところもあり、次はできるだけ山づたいに日本海太平洋に挑戦したい。
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