GW南アルプス縦走

無積雪期縦走
うむ。雪がきれい。これからの道のりが楽しみだ。

GW後半(5/3~6)は南アルプスで残雪を楽しみに縦走してまいりました!4日間とも快晴で最高のコンディションでした!(文責:ドロ)
メンバー:ドロⅢ、とうかⅢ、らむⅢ、ぽんてぃⅡ、DTⅡ

1日目(5/3)

時間記録:歌宿6:40―長衛小屋8:20-8:50―甲斐駒ヶ岳12:10-12:50―長衛小屋15:05(8h25m)
縦走一日目は6時5分発の仙流荘発歌宿行きのバスに乗ってスタート。片道千円と立山アルペンルートに比べ大変お得感がある。歌宿からは1時間半ほど林道を歩き長衛小屋に着く。スキーをしに来ている人もいてスキー欲も湧いてくる。
長衛小屋でテントを建て荷物を軽くし駒ヶ岳へ向かう。

嗚呼青春哉

仙水峠に辿り着く前に道を間違え駒津峰南面を登り始めてしまう。最後はなんとかハイマツを漕ぎ分け尾根上の登山道に合流する。最近ルーファイをよく間違えるので冷静にならねばならない。
駒津峰をすぎ駒ヶ岳に向かい始めるとやっと日陰には雪があらわれる。ただアイゼンが全く必要ないくらいの量でしかなく期待外れ感が否めない。

雪がないからって油断しちゃダメ!

しかし頂上に着くと明日行く仙丈ヶ岳から間ノ岳までの稜線や、北岳、富士山などの雪を被った展望が広がり明日以降どんな景色を見せてくれるのかと期待が高まる。

頂上で日向ぼっこし、休憩したのちに下山する。ビールを飲み気分は完全に夏山で、外で夜ご飯を食べ就寝する。順調な1日だった。

うむ。雪がきれい。これからの道のりが楽しみだ。

2日目(5/4)

長衛小屋4:20―小仙丈ケ岳7:20―仙丈ケ岳9:00-9:20―伊那赤倉岳12:25―野呂川越14:30(10h10m)

2日目はテント装備を持って仙丈ヶ岳へ歩き始める。荷物が重いことにやっと縦走感が増してくる。

1時間ほど歩いたら雪も出てきてアイゼンとピッケルを装着する。登山道の横の雪道を歩きショートカットしつつ登っていく残雪季ならではの楽しみ方ができテンションが上がる。途中ポンティのアイゼンの後ろの部分が壊れハリガネで補修するも再び壊れてしまう。細引で直そうとした時にゆきずりの親切な人に結束バンドを貸してもらいうまく補修するとことに成功。結束バンドは楽に直せる必需品だ。

小仙丈ヶ岳をすぎ仙丈ヶ岳本峰へ雪道と登山道を交えながら登っていく。仙丈カールの滑走ラインを検討しながら山頂へ。カールと駒ヶ岳、北岳、間ノ岳などが一望でき大変心地よい。人も多いため足早に大仙丈ヶ岳へ歩き始める。

仙丈カールすごいな!いつか滑りたい

ここから先は人もいなく気分が良い。雷鳥に導かれるようにして雪道を行き滑落停止の練習などをしつつ残雪を楽しむ。1時間ほど歩くとすぐに雪は消えあとは今日の寝床へ向けひたすらに降っていく。目線の先には明日行く農鳥岳が遠くへ見え若干絶望しつつも野呂川越へ。時間読み通りでかなり順調である。やることもないためすぐに夜ご飯を食べ各々の場所で17時前には就寝した。

人がいない道は良いな

3日目(5/5)

野呂川越3:50―間ノ岳8:05₋8:40―西農鳥岳10:45₋11:20―農鳥岳12:00₋12:50―大門沢小屋16:40(10h50m)

3日目は前日5時には就寝したこともあり1時起き2時発にしようと提案したところ不穏だからと断られ結局4時前に出ることに。

間ノ岳へと順調に高度を上げていき朝日に照らされる仙丈や塩見岳を眺めつつ雪を宿したアルプスならではの新鮮な空気を目一杯吸い込む。2700mを過ぎると登山道が雪に覆われ滑落すると東斜面へ落ち危険であるためアイゼンを装着する。そのまま登っていきついに三峰岳へ辿り着く。すると南側の景色が開け、昨日農鳥岳だと思っていた遠くの山は塩見岳で、農鳥岳はもっと近くにあることがわかり希望が見える。

さらに南の悪沢岳方面もまだ雪が残っておりまだ見ぬ積雪期の縦走の景色に思いを馳せる。東の稜線を歩き遂に日本3位の高峰間ノ岳へ。北岳から富士山まで360度の絶景が広がり思わず息を呑む。

富士山、ふっじさーん

しばし休憩したのち初めてのシリセードを交えつつ農鳥小屋へおり、西農鳥岳へ登り返す。ここはあまり標高差がなくかなり優しい。一般登山道は雪に覆われていたため先ほどアイゼンを外していたので少しズレた脇道へ。登攀チックでそれもまた楽しい。西農鳥岳では再び絶景が広がり、まだ時間もあるのでかなりの休憩を取る。再び稜線を歩き始め農鳥岳へ。まだ降りるには惜しいので昼寝を挟み長い休憩を取る。
あとは大門沢へ降るだけである。シリセードができそうな斜面を選び富士山を目の前に快適に降っていく。滑落停止がうまく機能していない人もいたが緩い斜面を選び転げ落ちる。雪渓がなくなったところで尾根上の登山道へ入ろうとするもなかなか見つからずかなり藪を漕いで合流する。登山道沿いは凍った雪が多く滑りやすく気を遣う。尾根が終わると雪渓が再び見えたので再上陸し滑り始める。

止まれ!!

すぐに雪渓は切れ、沢が始まったので左岸沿いを歩くことに。しばらく歩いたのちに登山道は右岸であったことに気づき渡渉ポイントを探す。

なるべく渡れそうなところを選び器用に濡れずに渡るものもいれば、あるものは登山靴を水につけつつあるものは裸足で渡渉する。右岸側の登山道に合流したのちは大門沢小屋まですぐであった。

僕ははだしで渡ったのに誰もついてこなかった、、

明日から登ると言っていた人たちと共に小屋の中で寝ることに。雪渓からの沢沿いのルーファイでのミスと山頂で休みすぎたことを後悔しつつ、四日間の工程を無事に終えられた安堵感に身を包まれ19時頃に気持ちよく就寝した。

4日目(5/6)

大門沢小屋3:05₋奈良田5:40(2h35m)

4日目は朝3時に車回収隊のドロップが出発して5時40分に奈良田に向き工程を終える。後発部隊も6時発で8時半に奈良田に着いたようだ。そこからドロップはヒッチハイクと電車とタクシーで車を回収し奈良田までお迎え。ヒッチハイクの外人さんは日本の自然を存分に楽しんでいるようで『city is evil, we can get love from nature』と教わった。四日間天候良く壮大な景色を見せてくれた南アルプスへの感謝が止まらない。

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