霞沢岳西尾根

未分類

日程・行動概要:202338日 坂巻温泉~釜トンネル~霞沢岳西尾根 往復

メンバー・学年:K岡Ⅱ(記)、スナメリⅡ、ラムちゃんⅠ

坂巻温泉に車を止めて歩き出すと暖かい。もう春山だなと思うと嬉しさ半分、悲しさ半分だ。釜トンネルをくぐるとすぐ西尾根とりつき。対岸には雪の焼岳と下堀沢が見える。とりつきからトレースがばっちりついている。融雪でむき出しになった笹原をこいで尾根上に出ると白い穂高が見えて素晴らしい。トレースのおかげで足は全く潜らず、アイゼンで登る。下部は結構な急登で、これが全てラッセルだと時間がかかりそうだ。ラムちゃんに先頭を歩いてもらうが早くて感心した。

支尾根が合流する標高2050mを過ぎてさらに登ると、まだ10時過ぎだというのにTS予定地の標高2150mについてしまった。考えもしなかったが、今日中に山頂を往復できてしまいそうだ。とりあえず泊まり装備をその場にデポし、身軽になって登りだす。14:30引き返しとするが、おそらく山頂にとどくだろう。次第に樹林がまばらになり、霞沢南尾根などが見えてくる。標高2450m~2500m付近で樹林を抜け出す。尾根は少しずつリッジ状になり雪庇も出てくるが、トレースをたどっていると緊張感に欠ける。穂高と六百山から霞沢に続く険しい稜線を見ながら歩いていると核心部の岩場が見えてきた。傾斜はあるがトレース跡は雪が消えてfixロープが露出し、緊張感がない。時間もあるのでロープを出す練習を兼ねて左側のノートレースの雪と岩と藪のミックス地帯を登ることにした。

 

K岡リードでかん木でプロテクションをとりつつ登る。沢の急なまきに雪を付けたような場所を登り切ると山頂まで尾根がまっすぐ伸びているのが見える。木の根をアンカーにしてフォロー二人を迎える。下り用に懸垂のロープをセットしてその場に残置し登り再開。緩やかな雪尾根をたどると山頂に出た。穂高、常念、蝶、乗鞍、焼岳と360度春山に囲まれて幸せである。風も弱く好天だが、長時間いるとやはり寒いので行動食を食べ、写真を撮って下山開始。

 

トレースをたどるので緊張感はないが落ちると下まで行きそうなのでアイゼンひっかけに注意。ロープ残置地点で一人ずつ懸垂してからさらに下ればもう樹林帯に入った。硬い雪でひざにくるなあと思いつつ快調に下り、14:25デポ地着。このまま今日中に下山できるので全装備を背に尾根を下る。雪が所々消えてクライムダウンもあるし、西日に焼かれて暑いし、ややかったるいが、あっという間にとりつきに戻ってきた。行きと同じように釜トンネルをくぐって明かりの中に出る。何だか胎内巡りみたいだ。16:20に坂巻温泉に着いた。

コメント