飯豊 内ノ倉川 七滝沢 沢登り

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日程・行動概要

2023年10月14日:内ノ倉ダム(5:30)〜七滝沢出合(6:30)〜標高850m付近TS(18:30)

2023年10月15日:TS(5:30)〜二王子岳(13:30)〜二王子神社(15:00)

メンバー・学年:K岡Ⅲ(記)、MK Ⅳ、宝Ⅰ、ボーちゃんⅠ

 京都を出たのが13日の19時半、ダムに着いたのが14日の4時半。30分眠ってから5時半に出発。内ノ倉川左岸の道を歩いて1時間で七滝沢出合着。渡渉は問題なくこなし、七滝沢に入る。

 下部の癒やし区間をすぎると、右に屈曲した淵が登場。奥には3mほどの滝が見える。ウェットスーツは着ているが、寒すぎるので左岸まきの一択。その後も穏やかな渓相がしばらく続く。

 始めに出会う5m滝は釜を泳げば取り付けそう。左岸からへつりを試すも難しく、左岸まき。次の8mは右岸まきだが、ルーファイミスで時間をロス。水線に復帰すると正面に七滝の圧倒的な全景を望む。登りたい(登らないけど)。

↑七滝を望む

 七滝は左岸の支流の先の草つきからまく。易しいが1Pザイルを出す。支尾根の軽い藪漕ぎをこなしていると、背後からボーちゃんの気だるいため息が聞こえてくるが、聞こえないふりをして先を急ぐ。途中で支尾根を外れてトラバース気味に沢に降りるが、七滝のすぐ上の4m滝もまとめてまいた。1時間半ほどのまき。いつも通り時間が押してきた。

 この後も滝が連続し、お助けヒモは何回出したか忘れた。13時に「7段130m滝」を見上げる。ずっと上まで滝が続き、どこからどこまでを一つの滝とすればいいかわからない。何段目かわからないが2回ザイルを出した。

↑「7段130m滝」を望む

↑「7段130m滝」の何段目だったか?

 16時過ぎ、ようやく核心部のラストを飾る20m滝の下に立つ。右岸にロープを伸ばしてまき登るが、30mロープを選んだのが運の尽きで、中途の足場の悪いところでピッチを切る。フォロー3人をビレイしつつ、沈む日を眺めていると悲壮感が漂う。いい感じに切羽詰まってきた。2ピッチ目は短く切る。フォローはヘッデンをつけ暗闇の中を登ってくる。全員集合してから沢へとクライムダウンする。

↑核心部の最後、20m滝。右岸にロープを出した。

 とにかく寒いので、泊まれる場所を探す。すぐに格好の砂地を発見、乾いた薪も豊富。火を起こし、ツエルトをはり、鍋を作り、酒を飲み、やがて一人ずつ倒れるように眠っていった。シュラフを持たなかった人は寒くてあまり眠れなかったらしい。明日下山できるのかな?と他人事のように思う。

 15日、予定の3時半には誰一人起きれず、4時になって急いで準備をするが、無事5時半に出発できた。薄明の沢をヘッデンをつけて歩く。小ゴルジュをまき登って日の出を迎えると穏やかな渓相が続く。昨日のTS予定地を過ぎると小さめの滝が続く。寒くて泳げないので巻かざるを得ないものが多く、時間がかかる。15m滝は右壁にロープを伸ばす。難しそうに見えたが、快適なクライミングだった。三つ釜の滝は丸い釜が美しい。

 深い淵の先に佇む小滝は残置スリングとバイルのエイドで越えるが、フォローはかなり苦戦。宝は淵に落ちて泳いでいた。寒そう。

↑エイドで越えた小滝。苦労した人も。

 10時半に二俣に着く。良いペース。その後も小滝が続き、奥の二俣で左に入る。8mを左岸まき、続く10mは念の為フォローのみビレイし、その上の10mはノーザイルで直登。やがて水はきれ、草のトンネルを進んで3分ほどの藪漕ぎであっけなく稜線上の登山道に出た。唐突な幕切れと共に深い安堵に襲われた。

↑源流部にも滝が続いた。

 山頂で集合写真をとってから、K岡はひと足先に登山道を駆け下って車の回収に向かう。二王子神社に下山して、デポした自転車でダムまで2時間ほど走り、神社に帰ってメンバーをピックアップしたのは18時ごろだった。

 このメンバーで飯豊の沢を完登できるのか半信半疑であったが、やってできないことはないらしい。決して強いメンバーとは言えず苦労も多かっただけに、充実感は大きい。雪国の沢特有の極悪の草つきなどは、七滝沢にはない。技術的に大きな難所はなく、飯豊の沢としてはマイルドで楽しいものになるのだろう。ただ、ルーファイ、滝登り、エイド、滝のまき、等やや悪い場所が続き、体力も含めて総合力を問われる気がした。

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